読字のモデル
モデル
「読字トレーニング」の開発にあたって、文章を読み、理解するのに必要な能力について次のようなモデルを想定しています。
文章を読むことが苦手な児童は、これらの能力のいずれかの過程に支障があると考えられます。
ボトムアップとトップダウン
「読み」の過程はボトムアップ処理とトップダウン処理に大きく分けることができます。
「読み」におけるボトムアップ処理とは網膜で得られた視覚データから直線や曲線を抽出し、個々の組み合わせとして文字を認識する過程です。
トップダウン処理とは文脈を把握することにより、単語をなどを高速に予測、補完する過程です。トップダウン処理を説明するのによく使われる図を示します。
もし、目に飛び込んだ文字が [ THE CAT ] であったなら、トップダウンの処理がボトムアップの処理より優位に働いています( THE の 「H」 と CAT の 「A」 が全く同じ形であることを確認してください)。
実際の「読み」では双方の過程が互いに補うようにして生じていると考えられます。
一方の過程に問題を持つ児童も、他方の過程をトレーニングすることにより「読み」能力の向上が期待できます。
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